俺から見たジローナ対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第34節、ジローナ対バルセロナです。

 

バルサは中盤をクリステンセン、ギュンドアン、フェルミン・ロペスで組み、左WGにセルジ・ロベルトを起用しました。

 

前半

2分、ヤマルが右サイドで受けてドリブルで戻り、右ハーフスペースに走り出したクリステンセンにループパス。クリステンセンは胸トラップからボレーシュート。左サイドネットの下に決めます。

 

バルサがいきなり先制します。

 

直後のキックオフ、ジローナはバルサの前線を引き付けつつ、左サイドに展開し、左ハーフスペースでDFラインの裏を狙ったイバン・マルティンにスルーパス。イバン・マルティンはキックフェイントでカバーに入ったアラウホを転がしてクロス。中央のドフビクがヘッドで叩き込みます。

 

ジローナがすぐさま同点に追いつきます。

 

序盤から両者ともに攻撃的なサッカーを展開。バルサは、セルジ・ロベルト、フェルミン・ロペス、ギュンドアンが前線に飛び出す動きを見せ、珍しく攻撃が活性化しています。少しバルサが優勢に見えます。

 

6分、バルサはボールを回して中央のギュンドアンに楔を入れます。ギュンドアンはターンしてミドルシュート。ガッサニーガがセーブ。

 

7分、右からヤマルがクロスを入れて、フェルミン・ロペスが飛び込みますが当てるのが精一杯。枠の上に外れます。

 

11分、左サイドでボールを受けたカンセロがインナーラップしたフェルミン・ロペスにパス。フェルミン・ロペスはマイナスクロス。ニアでセルジ・ロベルトがシュートも枠の右に外します。

 

13分、バルサのコーナーキック。ファーサイドでクリステンセンがヘッドもゴールワイン手前でガッサニーガがセーブ。二次攻撃で、右サイドからヤマルがクロス。ニアでセルジ・ロベルトがフリックするも、ファーサイドに詰めたフェルミン・ロペスは触れず、ゴールラインを割ります。

 

17分、ジローナがパスを回してアレイクス・ガルシアが左サイドのサビーニョにサイドチェンジ。サビーニョはドリブルからクロス。ファーサイドでエレーラがヘッドで折り返し、ドフビクがキープし後方に落とし、ツィガンコフがシュート。クバルシがブロック。

 

26分、ジローナの速攻。サビーニョが左サイドで受けて縦に突破。クンデがスライディングでサビーニョを倒しますが、サビーニョは見事な受け身からすぐに立ち上がってマイナスクロス。走り込んだツィガンコフがシュートもテア・シュテーゲンがファインセーブ。跳ね返ったボールがドフビクに当たり右サイドへこぼれていきます。決定機を逃しましたが、主審はクンデのファールを取りました。その後のフリーキックからはシュートチャンスは生まれませんでした。

 

32分、左サイドからカンセロがドリブルを仕掛けてクロス。ギュンドアンが飛び込みヘッドもバーに嫌われます。

 

42分、ヤマルが右からカットイン。ミゲルが追いかけますが体勢を崩してヤマルに接触。ペナルティエリアの中にあった足に引っ掛かり、ヤマルは転倒。主審の笛は鳴らず、セルジ・ロベルトが抗議してイエローカードをもらいます。ただ、VARが介入し、オンフィールドレビューを経て、バルサにP.K.が与えられます。レバンドフスキがゴール左に決めます。

 

バルサが勝ち越しに成功し、2-1とリードして前半を折り返します。

 

後半

47分、ジローナのペナルティエリアの外でパスミスを拾ったヤマルが中央から左に流れてシュート。ガッサニーガが正面でキャッチ。

 

ジローナは1点を奪おうと前に出始め、中盤が空き始めます。バルサはカウンター気味に攻撃を仕掛け、主導権を握ります。

 

55分、中盤でボールを奪ったカンセロがそのままドリブルで持ち上がりシュート。ガッサニーガが正面でキャッチ。

 

64分、ジローナは2枚替えし、直後にバルサの右サイドからスローインにプレスをかけます。セルジ・ロベルトが体勢を崩しながらバックパス。テア・シュテーゲンには全く届かず、ドフビクがカット。慌ててアラウホが戻りますが、ドフビクはアラウホにドリブルを仕掛けて中央にパス。代わったばかりのポルトゥがダイレクトで蹴り込みます。

 

ジローナが同点に追いつき、勢いづきます。

 

66分、ジローナの速攻。ポルトゥが右サイドをドリブルで持ち上がり、2列目から走り込んだミゲルにパス。ミゲルはトラップからシュート。クンデに当たりコースが変わってゴール。

 

ジローナがあっという間に逆転します。試合の主導権は完全にジローナに移ります。

 

71分、再び右サイドをポルトゥがえぐってクロス。ドフビクがスルーしてエレーラがシュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。

 

74分、ガッサニーガからのゴールキックのこぼれ球を拾ったジローナは、サビーニョが中央から右のポルトゥにフィード。ポルトゥはペナルティエリアの角右45度からダイレクトボレー。テア・シュテーゲンは虚を突かれ、ボールは左サイドポストの内側に当たりゴール。

 

ポルトゥのゴラッソでジローナが4-2とリードを広げます。

 

92分、右サイドの縦パスが抜けてポルトゥが追いつき、ドリブルでサイドをえぐります。DFに潰されますがポルトゥの後ろ足に当たったボールがドフビクの前へ。ドフビクはシュート。ゴールにカバーに入ったクンデがブロック。その流れでジローナの二次攻撃。左サイドからバレリー・フェルナンデスがドリブルからマイナスクロス。エレーラがダイレクトシュートも当て損ない、軸足シュートのようになります。逆を突かれたテア・シュテーゲンでしたがファインセーブ。

 

4-2でジローナが勝利しました。

 

気になったプレーヤー

ジローナ

#24ポルトゥ

この試合のMOM。2点目のボレーは一見の価値あり。

 

#9ドフビク

前線でのポストプレー、存在感、得点力は素晴らしい。攻撃の起点になれるのはチームとしては大きい。

 

#16サビーニョ

ボールの受け方、ドリブル共にとてもいい。来シーズンはマンチェスター・シティに移籍する報道もあり、それだけの活躍を魅せる。

 

#14アレイクス・ガルシア

パスの散らし方は見事。

 

バルセロナ

#15クリステンセン

ボランチの動き方がしみ込んできたようで、違和感が少なくなった。先制点はゴラッソだった。こちらも一見の価値あり。

 

#20セルジ・ロベルト

勝ち越し点を奪われるきっかけを作ってしまったが、周囲のカバーも足りない気がした。一方、フリーランニングで攻撃面の活性化に一役買う。今シーズン限りで契約が切れるが延長したほうがいい人材だと思う。

 

#16フェルミン・ロペス

セルジ・ロベルト同様、フリーランニングでチャンスを演出。今のバルサにはフリーランニングができる選手が必要です。

 

#4アラウホ

フィジカルを活かした守備はワールドクラスだが、状況判断(スライディングするのか、待ち受けるのか、足を出すのか、相手についていくのか等)が悪い。フィジカルコンディションが整わないとファールが多くなり、痛恨のミスが目立つ。個人的には、高値で売却できるならそれも選択肢に入れていいと思う。CBはクバルシ、イニゴ・マルティネス、クリステンセンを軸に、最後の一人はカンテラから引き上げるか、デ・ヨングをコンバートするのもアリだと思う。アラウホ自身も別のチームに行けば、多くの経験を積んでもうワンランク上の成長できそうです。(今のバルサだとその成長は難しい気がします。)

 

総括

ジローナ

バルサの稚拙な試合運びに助けられた場面もあるが、チームとしてどのように攻めるのか、どのように守るのかが徹底されている強みを活かして勝利。選手の特性を理解し、上手く起用できるミチェル監督の手腕は素晴らしい。来シーズンのチャンピオンズリーグでは、ヨーロッパの舞台でその手腕をぜひ見たい。

 

バルセロナ

信じられないような試合運びで勝ち点3を逃す。まず先制した後のキックオフから失点。小学生のサッカーじゃあるまいし、中途半端にプレスに行ってサイドをあっさり破られ、CBがつり出された挙句、中央でフリーのドフビクにヘッドでやられます。同点に追いつかれた後も、チームがどのように戦うのか決まらず、攻めたい選手、現状のまま行きたい選手、様々な思惑が統一されないまま逆転ゴールを決められます。その後、慌ててペドリ、ラフィーニャ、フェラン・トーレス、ジョアン・フェリックスと入れますが、どのように攻めるかが整理されていないまま、シュートチャンスは作れずに、カンセロの裏を突かれる始末。シャビ自身がチームの成熟度が足らないと言っているが、それは的外れな意見だと思う。シャビにはすでに2シーズン分の解決するための時間があり、新加入選手は他チームでリーグタイトルやビッグイヤーを取った選手もいる。カンテラからの若手もいるが、その選手たちに責任を負わせるのは酷です。リーダーシップが取れないシャビ自身が問題視されるべきだし、チームの方向性が決められないなら、監督業から身を引くべきです。

 

何度も書いていますが、現役時代のシャビのプレーは好きだったけど、監督のシャビは好きになれません。潔い引き際を考えてほしいです。

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