俺から見たレアル・マドリード対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第32節、レアル・マドリード対バルセロナです。

 

バルサはクリステンセンをダブルボランチに据え、ペドリはベンチスタートです。

 

前半

開始からバルサは前からのプレスをかけて、ボールをカットしかける場面がありましたが、継続はせずに局面によって使い分けます。

 

5分、バルサの右コーナーキック。ファーサイドに上がったボールにルニンが飛び出しますが触れず、クロースに競り勝ったクリステンセンがヘッドで叩き込みます。

 

バルサがファーストチャンスで先制します。

 

7分チュアメニが右ハーフスペースから前方のスペースに走り込むモドリッチにループパス。モドリッチはヘッドで中へフリック。DFの前に走り込んだヴィニシウスがシュートも枠の上。

 

レアルが押し込む展開になります。モドリッチはボールを受ける前から常に楔や裏のスペースを狙えるかを意識しているのが窺えます。

 

12分、右ハーフスペースからクロースのフリーキック。ファーに入れたボールをヴィニシウスがヘッドも枠の上。

 

16分、ルカス・バスケスが右サイドでボールを受けてサイドをえぐろうとドリブルを仕掛けます。カンセロが体を入れてブロックしようとしますが勢い余って行き過ぎてしまい、ルカス・バスケスが体を入れ替えて抜き去ります。クバルシがカバーに入ったところでルカス・バスケスは切り返しでボールを持ち出し、ルカス・バスケス自身はクバルシの足に引っかかります。主審の判定はP.K.ヴィニシウスが右に決めます。

 

レアル・マドリードが同点に追いつきます。

 

クバルシはファールを取られましたが、ルカス・バスケスは足が当たる前から倒れるように飛んでいたので、主審によってはノーファール、ダイブ、P.K.とどれも可能性がありそうなシーンでした。私個人の意見としてはダイブかな。

 

バルサはレアル・マドリードのショート・ロングカウンターを消すようにポゼッションにこだわらず、レアル・マドリードがポゼッションを高めます。レアル・マドリードはさほどポゼッションからの攻撃を苦にしている様子はうかがえません。

 

24分、バルサの左コーナーキック。ニアに走り込んだレバンドフスキがヘッドで合わせますが枠の上。

 

27分、バルサの右コーナーキック。グラウンダーのクロスにニアでヤマルがフリック。ゴールライン上でルニンがはじき出します。VARで確認が行われましたがノーゴールでした。

 

この判定は、ルニンのファインセーブで間違いありません。

 

40分、ヴィニシウスが左サイドでボールを受け、右足アウトサイドでクロス。中央に走り込んだロドリゴにはわずかに合いません。

 

43分、ロドリゴが右ハーフスペースのベリンガムに楔を入れます。ベリンガムはバルベルデに落とし、バルベルデは中のモドリッチにパス。モドリッチはトラップから右足インサイドシュート。テア・シュテーゲンがキャッチします。

 

45分、ペナルティエリアの外、左45度の位置からギュンドアンのフリーキック。ニアの上を狙いますが枠の上。

 

前半は1-1で折り返します。

 

後半

バルサは前半終了間際にデ・ヨングが負傷してペドリを投入したのに続き、ハーフタイムにはクリステンセンに代えてフェルミン・ロペスを投入し、中盤の構成を変えてきます。

 

49分、ペナルティエリアの外、中央左でベリンガムが右足のシュートフェイントから左足の強烈なミドルシュート。テア・シュテーゲンが正面でキャッチ。

 

両チームともにチャンピオンズリーグの疲労が抜け切っておらず、中盤にスペースが空き始めます。

 

55分、レアル・マドリードのロングカウンター。自陣からベリンガムが前線中央右にフィード。中央左から走り込んだヴィニシウスがDFに走り勝ちシュートも枠の右。

 

65分、バルサのロングカウンター。テア・シュテーゲンがキャッチしたボールをすぐさま左のジョアン・フェリックスにスロー。ジョアン・フェリックスは左ハーフスペースへスルーパス。フェラン・トーレスが抜け出し、カマヴィンガに押されながらもシュート。枠の左に外します。ただ、フェラン・トーレスはオフサイドでした。

 

68分、左からフェラン・トーレスが右のヤマルへフィードし、フェラン・トーレスはゴール前に走り出します。ボールを受けたヤマルは左足でクロス。ニアに走り込んだフェラン・トーレスはスルー。虚を突かれながらもルニンがはじきます。こぼれ球をつめに行ったフェルミン・ロペスがすかさず反応し、押し込みます。

 

バルサが2-1と勝ち越します。

 

71分、テア・シュテーゲンがボールキープをしているところにベリンガムが寄せて、テア・シュテーゲンのキックをブロック。ゴールラインを割り、ゴールキックになります。

 

レアルの執念を感じます。

 

72分、左サイドでボールを受けたヴィニシウスがDFとGKの間に鋭いクロス。ファーサイドにフリーで走り込んだルカス・バスケスがスライディング気味にジャンピングボレーを決めます。

 

レアル・マドリードが同点に追いつきます。

 

77分、バルサのコーナーキックをしのぎ切ったレアル・マドリードのロングカウンター。ヴィニシウスが左ハーフスペースを抜け出し角度のないところからシュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。

 

86分、左ハーフスペースからのフリーキック。ファーサイドにいれたボールをミリトンがヘッドで折り返しベリンガムがシュート。クンデがブロックし、こぼれ球をホセルがつめますが枠の左に外します。

 

90分、中盤からブラヒム・ディアスがペドリのマークを剥がしてドリブルで持ち上がり、バイタルエリアに進入し、右のルカス・バスケスにパス。ルカス・バスケスはダイレクトでクロス。ニアに走り込んだホセルはスルー。抜けたボールに走り込んだベリンガムがゴールエリアの角からゴールの上にシュートを突き刺します。

 

レアル・マドリードが逆転。試合は3-2で終了。レアル・マドリードがバルサとの勝ち点を11と広げました。

 

気になったプレーヤー

レアル・マドリード

#17ルカス・バスケス

3得点に絡む大活躍。この試合のMOMです。

 

#5ベリンガム

大舞台での強さを発揮。カウンターの起点にもなる。

 

#10モドリッチ

中盤から決定的なパス、プレーを常に狙っているが、ダメなときは無理せず作り直せるハイクオリティなプレーを見せる。

 

#7ヴィニシウス

左サイドアタッカーから、CFまでこなせるようになる。個人的にはエムバペより上だと思う。エムバペは主にカウンターでその能力を最大限に発揮するが、ヴィニシウスはドリブラーからサイドから得点を奪える選手、2トップもできるし、1トップでも使える選手になり、プレーの幅が拾い。さらにそのプレーがレアル・マドリードの戦術にしっかりと組み込まれている点が素晴らしい。

 

#21ブラヒム・ディアス

ジョーカーとしての活躍が素晴らしい。中盤でボールを受けてドリブルで前線まで運んで決定機を演出できる力は試合終盤でとても怖い存在。

 

バルセロナ

#27ヤマル

クラシコでもドリブル、パスでチャンスを演出。欲を言えば大舞台での得点がほしい。

 

#16フェルミン・ロペス

こちらは大舞台での得点が多い印象。今後大事に育てていきたい選手の一人。

 

#2カンセロ

1失点目はルカス・バスケスに抜かれ、2失点目は自分はフリーなのにルカス・バスケスのマークを忘れる。3失点目は寄せが甘くてクロスを上げられてしまう。チャンピオンズリーグのP.K.献上も含めて強豪相手では基本的な守備力は足りない。ビッグマッチで穴になる選手なので買取オプションは行使しないほうがいい。

 

#11ラフィーニャ

セットプレーで存在感をアピールする。

 

総括

レアル・マドリード

前にも書いたことがあるが、最大の持ち味はショート・ロングカウンターだけど、ポゼッションからも敵を崩すアイディアがあるし、セットプレーからのチャンスも作れる。攻撃のバリエーションの豊富さが、どこが相手でも一定以上の結果を出せるポイントです。今回のクラシコでも、バルサがカウンターを消しに来たので、ポゼッションからチャンスを作り、スペースが空き始めた後半はカウンターを織り交ぜてさらに効果的な攻撃ができる。直接ゴールに向かう姿勢がとてもいい。リーガ・エスパニョーラ、チャンピオンズリーグの2冠の可能性が高いと思う。

 

バルセロナ

バルサの哲学は捨てて、レアルのカウンターを消してセットプレーに活路を見出したが、敗戦。終了間際の劇的な展開に隠れてしまいそうだが、バルサの攻撃でチャンスが作れたシーンはセットプレーを除けば、ヤマルが絡んだ得点シーンのみ。シャビのプランの無さがこのクラシコでも浮き彫りになりました。バルセロニスタには申し訳ないし、悔しいが完膚なきまで叩きのめされた試合でした。残りの試合は新監督を早く決めて、来シーズンに向けて新戦力の発掘に使ったほうがいいかと思います。

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